みなさんは「営業」と聞いてどのようなイメージをしますか?
「社会で活躍できそう!」
「成長できそう!」
その反面、
「1日外回りしてそう…」
「ノルマがきつそう…」
というイメージもありませんか?
私自身も学生時代、営業が大事と分かっていながらも同じようなイメージを抱いていました。
しかし、この営業へのマイナスなイメージを取り払うことで、様々なスキルや経験が身に付き、就活にも使えたりなど、良い影響を多く受けました。
今回の記事を読み、みなさんには学生の早いうちから営業について正確な情報を持ってもらい、就活や社会に出てからも使える営業を経験してもらえたらと思います。
1.営業とは
営業とは、「顧客が抱えている問題や課題を解決するために、自社の商品やサービスを提案し、購入してもらうこと」です。
この営業職は、会社の中で非常に重要な役職です。なぜなら、企業の売上を真っ先に立てる役職が営業だからです。
企業は、商材を顧客に買ってもらうことで売上を立てます。この買ってもらうよう促すのは営業の仕事です。そのため、大手からスタートアップまで、どのフェーズにおいても重宝されます。
もちろん会社にはマーケティングや企画といった職種もあります。しかし、これらは前提として、企業にお金がある場合に機能するものであり、ベンチャーや新規事業では、まずは営業職が優先されることが多いです。
最近、「営業職はなくなりプログラミングなどが強くなる」という話を聞くかもしれません。近い将来、アパレルや飲食といったフォーマットに沿ってお客様に対応する接客業は、AIに取って代われる可能性は高いです。しかし、企業でよく行われる個人営業は感情に訴えかけることが重要です。AIはまだ、人の感情までを把握することは難しいため、営業職がAIに取って代わる未来はまだすぐには来ないでしょう。
営業がなくなると企業は売上を上げられなくなります。ですので、営業はどの企業フェーズでも重要な役職です。
2.営業で学べること
営業では数多くの経験やスキルを身に着けることができます。今回は、実際に私が学生時代に営業長期インターンを経験し、学ぶことができて良かったことを説明していきます。
2-1.社会人の基礎力
一つ目が、社会人の基礎力です。就職をして最初の壁は、やはり社会人と学生のギャップです。学生時代のような勢いだけで、仕事をこなせるほど社会は甘くありませんでした。
そのため、少しでもギャップをなくすために、この社会人基礎が学べる経験は重要です。実際に、私はこの基礎が身についていたので、入社したての研修などは億劫ではありませんでした。
具体的に、以下のような基礎があげられます。
①報連相
②ビジネスマナーや作法
③社会の知っておくべきルール
④メールや電話など社会人としての口調
⑤幅広い年齢層との接し方
特に、①の報連相は社会人の基礎中の基礎に取り上げられます。にもかかわらず、新卒の社会人は怠りやすいものでもあります。
「報連相」とは「報告・連絡・相談」の頭文字をとったものであり、コミュニケーションをとる上で非常に重要です。この報連相を怠ると、上司や対応顧客との間に問題が起こり、最悪の場合大きな損失をもたらすことも少なくありません。
しかし、まだ社会に慣れていない頃は「今忙しそうだしやめておこう」といった遠慮や「これくらい大丈夫か」などの誤った自己判断をしがちです。このように社会人になってから身につけるのでは、遅い場合もあるので学生時代に学んでおくことをおすすめします。
実際に、私は学生時代に経験していたため「どのタイミングで企画書を報告するべきか」「どうすればわかりやすく連絡できるか」などが分かっていたので、スムーズに仕事をこなすことができました。
2-2.コミュニケーション力
二つ目がコミュニケーション力です。社会に出ると常に人と触れ合います。
特に、社内の同期や上司とはもちろん、社外のお客様やクライアントなど様々な価値観や年齢層の方々と接する機会が増えます。そのため、学生時代のような仲間のりの対応とは違ってきます。
社会人になると、相手に合わせた柔軟な対応をとることが必須です。
今回は、営業長期インターンで身に着けられる力をお伝えします。
①人を巻き込む力
一つ目が、人を巻き込む力です。みなさんの周りで「この人の話聞き入っちゃうな」という人はいませんか?その人はあなたを話に巻き込むのが上手なのかもしれません。
人を巻き込む力は社会人にとっては重要な力であり、身に付けると仕事がしやすくなります。社会人になると円滑なコミュニケーションを取ることが求められます。そのコミュニケーションを取るなかで重要なのが「人を巻き込む力」です。
例えば、自分の企画を通すためには、まず自分の企画案に興味を持ってもらう必要があります。そこで重要なことが相手を巻き込み、企画案の再現性やイメージを持ってもらうことです。また、チームで活動していく際も自分の案を考案する上で重要です。
営業では、クライアントを自分の話に巻き込みながらサービスや商品を伝えていくため、このスキルが身につきます。
この人を巻き込む力は、上司に自分の企画を提案するときや交渉をするなど営業以外の面でも役に立つため、早いうちから身に付けることをおすすめします。
②傾聴力
「傾聴力」とは、相手の話に耳を傾けて聴く力のことです。みなさんは人の話を0から10まで聞いていますか?
コミュニケーションをとる際には、「話す力」はもちろん大事ですが、それと同じくらい、もしくはそれ以上に「聴く力」が大事になってきます。
なぜなら相手に寄り添いながら話を聞くことで、信頼を得ることができより活発なコミュニケーションをとることができるからです。
これは営業において非常に必要となる力です。
営業は、自社の商材を使ってもらうことでお客様の課題を解決することが大事なので、そのためにはお客様のニーズをくみ取る必要があるからです。
このニーズをくみ取るためには、お客様からの信頼を獲得することが大前提として必要になります。そのため、この傾聴力は非常に重要です。
この力は経験上、営業ではもちろんのこと、社内で円滑な人間関係を築く上でも役立つので学生時代から身に着けておいて損はありません。
③人にわかりやすく伝える力
三つ目は、分かりやすく伝える力です。簡単だと思うかもしれませんが、これが出来ない学生、新卒の方は多くいます。実際に、上司に「結論何が言いたいか分からない」と注意を受けている方を何人も見てきました。
わかりやすく伝える力というのは、要は誰が聞いても同じ解釈をしてくれるかどうかです。営業を経験することで、いかに相手に自分の言葉を認識に相違なく理解してもらえるかを常に考えるため、この力は身につきます。
会社に入ると様々な年齢層、職種の方と話す機会が増えます。大学とは違い関わる人を選べないため、まったく価値観が違う人とも話さなくてはなりません。
何が言いたいか伝わらない時点で、コミュニケーションをとることはできないため、この力は早めのうちからつけておくことをおすすめします。
2-3. 社会人がよく当たり前に使うワード
三つ目が、社会人になると使うワードです。会社に入ると、大学では聞いたことのないような単語がよく出てくるようになります。例えば、KGIやKPI、PDCA、リードなどです。
こういった単語を学生時代に活用してみることが、社会で活躍するうえでポイントになります。なぜなら、成果を出すうえで必須だからです。ワードは、ただ意味を覚えるのではなく、実際に使ってみることが重要です。
例えば、KPIは「目標達成のためのプロセスが、適切に実行されているかどうかを評価する指標」と定義されています。目標を達成するうえでこのKPIを何にするかがカギです。このKPIの立て方は慣れが必要です。
だからこそ、学生時代に学んでおくことで、新卒の最初の走り出しから結果を出せるでしょう。
2-4.PDCAサイクルを回す力
四つ目が、PDCAサイクルを回す力です。Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)の流れをいい、継続的な業務の改善を促すために、このサイクルを繰り返し行います。このPDCAサイクルを回す力は、仕事をしていく中で欠かせないものになっています。
営業をしていく中では、すべて結果が「数字」として表れるので、改善していくためには「数字を分析して原因を突き止め、そこから改善策を考え再び行動に移すこと」が欠かせません。
そのためには、PDCAサイクルを素早く回すことが重要です。小さな検証と改善を繰り返し行うことができ、仕事の目標や行動の流れを明確にすることができます。
そのため、学生のうちから意識してPDCAサイクルを回す経験を積んでおくことで、どの仕事についたとしても活かせるスキルを身につけていきましょう。
2-5.資料作成力、プレゼン力
五つ目が、資料作成力、プレゼン力です。入社すると、多くの場面で「説明する」ことが増えます。営業はもちろん、上司への提案や社内プレゼンなどでは大勢の人の前で説明します。
この説明や提案する際には、口だけでの説明ではすべての情報を伝えきれないため、「提案資料」を作成します。提案資料の中には、具体的な根拠となるデータを入れたり、説明の流れや要点を整理した内容を含めたりなど、言葉として「耳」から入ってくる情報に加えて、「視覚的」に入ってくる情報も必要になってきます。
その際には、一目で見て内容が伝わる資料をつくる必要があるため、資料作成能力が磨かれます。また、作成した資料をもとにどうプレゼンするか、魅力を伝えるかを考えることが重要です。
せっかく商材や提案内容が良くても、魅力が伝わらなければ意味がありません。
相手の心を動かすためには、論理と感情の双方からバランスよく伝える必要があるため、プレゼンテーション能力も磨くことができます。
これは経験数が大事なので、学生時代から経験を積んでおくと良いでしょう。
3.営業長期インターンで得られたこと
長期インターンは普通に学生生活を過ごしていたら経験できないようなことを多く経験できます。
私が長期インターンで、実際に経験をして得られたことを赤裸々に解説します。
3-1.ガクチカ
一つ目が、ガクチカです。私が営業長期インターンを始めた最初のきっかけは就活でした。ガクチカで話せる話題がなく不安な中、営業長期インターンを始めました。
結果、他の学生と差別化できるガクチカを作ることができたので、その理由を解説します。
①数字で結果が出る
まず、ガクチカで使える理由として数字で結果が出るからです。営業は数字で結果が現れます。そのため、面接では自分が今まで頑張ってきたことを定量的に話すことができ、面接官を納得させられます。
就活生のガクチカでよくありがちなのがバイトやサークルです。「バイトでお客様への対応の仕方を変えました。」「サークルでチームの輪を盛り上げる役割を担っていたのでコミュニケーション力が高いです。」といった自己PRをする学生は多いです。
しかし実際に、人事を経験していた身からすると、そういう学生たちは同じにしか見えません。大切なのは、本当にそのガクチカが面接している会社に貢献すると思ってもらえるかどうかです。このガクチカの再現性を高めるのに、営業の経験はかなりおすすめです。
例えば、「コミュニケーション力に自信があり、そのスキルを活かし営業で成約率70%出せました!」とただ「コミュニケーション力に自信があります!」とでは、説得力は雲泥の差です。このように「何%売り上げたのか」「何か月であげたのか」など明確な数字が出せるため説得力が増します。
会社は利益を出すことが最優先です。そのため、数字で経験を話し利益を出せるポテンシャルことを伝えることで、他の学生と差別化ができます。
実際、私が経験してきた中で、営業が一番大きな数字を出すことができた職業でした!
他の学生と差をつけるガクチカが欲しい方は、営業の長期インターンをおすすめします。
②短い期間で結果が出せる
次が、短い期間で結果が出せることです。 長期インターンの募集が多い職種として職種としてマーケティングや企画もありますが、長期インターンでマーケティングや企画をする場合は注意が必要です。
なぜなら、かなりの時間を割くからです。マーケティングは、結果がでるまで時間を必要とします。商材にもよりますが、最低でも3か月、場合によっては1年かかります。またすぐ成功するわけではないため、そこから失敗と改善を繰り返すとさらに期間を有する可能性が高いです。
一方で、営業はすぐ結果が出ます。なぜなら、お客様がその場で「買う」「買わない」を決めるからです。値段の高い商品やサービスでしたら、短期間で「100万円売上げました」や「成約率80%あげました」というガクチカもつくれるかもしれません。
営業は期間よりも回数で結果がでやすくなっているため、短期間でもおすすめします。
3-2.自己成長する力
二つ目が、自己成長する力です。みなさんは、何かあきらめたり、投げ出してしまった経験はありますか?社会にでると、責任が重くなるため簡単にはあきらめたり、仕事を途中でやめることはできません。そのため、自分のコントロールが非常に重要です。
私が営業を経験して実感したことは、圧倒的に自分をコントロールできるようになったことです。例えば、自己動機付けです。入社すると売上を上げるための目標を立てます。その目標に向かい、数字や成果を出していくことを求められますが、やはり成果がなかなか上がらない期間が来たりします。そうすると、やる気がなくなってしまったり、後ろ向きな考えに陥ってしまう新卒の方は多々います。
そこで必要なのが自己動機付けです。どんな状況でもいかにモチベーションを崩さず、目標を追い続けるかが大切になってきます。
保険業界や不動産業界ではフルコミッションの会社もあります。そのような会社でモチベーションに左右されて成果を出せないと、日常生活やプライベートも気楽に過ごせなくなるかもしれません。
そのため、学生時代に自分のコントロールや、自己成長する力を身に着けることで、常に前向きに仕事をこなせるようになるでしょう。
3-3.自分に合う職業を見つけられた
三つ目が、自分に合う職業を経験して見つけることができたことです。
新卒文系就職の7割が営業職に就くといわれています。しかし、やはり営業は人によって向き不向きはあるでしょう。ただ、一回就職してしまうとそう簡単には退社することはできません。そのため、向いていない人は最低でも3年は成果が出ないまま仕事をこなさなければいけなくなる可能性があります。
一方で、営業長期インターンは最低でも3カ月働けばやめることは可能です(会社との契約にもよります)。ですので、学生時代のうちに営業を経験していれば、向いていると思ったら堂々と営業職に就けますし、逆に向いていないと思ったら営業ではない職業に就こうという選択が取れたりします。
また、新卒では営業職に一旦就くが早く上を目指して企画部署にたどり着こうなど、あらかじめ対策や準備が立てられるでしょう。
営業長期インターンは、ガクチカとして使えるだけではなく、将来を考えたうえで良い選択肢を取れるためおすすめします。
4.実際に営業長期インターンを経験してみて
ここまで営業長期インターンで身につくスキルについてお伝えしました。
スキルが身につくことはお分かりいただけたと思いますが、スキル以外に他にもメリットや、逆にデメリットもあります。
私が学生時代に営業を経験してみて、長期インターン中や就職後、営業経験がどう影響したのか赤裸々に解説します。
4-1.同期よりも仕事しやすくなった
一つ目が、同期よりも仕事がしやすくなったことです。営業長期インターンは社会人としての土台の力が培われます。そのため、基礎を知っているので、入社してからのスタートダッシュを早く切ることができました。
たとえば、PDCAサイクルを回す癖がついているため、数字が落ち込んだ際に、すぐ原因を発見し解決を考えるため、結果が出やすい流れをつくることができます。
また、「会社」がどういったものか、社内にはどういう立場の人がいるかなどをある程度知っているため、心の余裕があり、社内の人との交流関係を深めやすかったのも利点です。結果を出すと評価も上がるため、自分で居心地のいい社内の立場を獲得できました。
4-2.学業とインターンの両立
二つ目が、学業と長期インターンの両立です。
対面講義に行きながら長期インターンをこなすことは、決して楽なことではありませんでした。実際に、何回もやめようと考えました。
しかし、今考えると本当にインターンをやめなくて良かったと思います。なぜなら、忙しい分リターンが大きいからです。
営業長期インターンをすることで、その分就活を楽に進められたり、社会に出てからも余裕を持てるようになり、昇進にも繋がりました。
時間はなくなってしまいますが、バイトの時間を長期インターンに充てると考えるのであれば、両立も決してできなくはありません。営業職でしたら、週15時間以内の出勤条件で提示している会社もあるので、サイトから自分に合ったインターン先を調べてみましょう。
5.学生時代の営業経験には大きなメリットがたくさん!
本記事では、学生時代に営業をおすすめする理由について解説しました。
営業は、就職後長い目で見ても、就活という短い目で見ても活かせる経験になるでしょう私自身、営業長期インターンで学んだ経験は、社会人になった今も非常に役立っています。
「営業に挑戦してみたい」「就活を有利に進めたい」「将来活躍したい」
と考えられている方は、ぜひ営業の長期インターンに挑戦してみてください!
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